偽りの経済政策 格差と停滞のアベノミクス(2017)
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2017
なぜ今も経済の停滞が続くのか,本当に雇用は回復したのか,金融緩和でデフレからの脱却は成功したのか,格差は広がっているのか……安倍政権と黒田日銀による経済政策を徹底検証.まやかしの「成果」のからくりを暴き,アベノミクスの実態を鋭く批判する.その先に見えてきた,経済学が果たすべき役割とは.
本書では、日銀発表の経済統計を丹念に検討し、雇用が増加していないこと、デフレ脱却は神話に過ぎないこと、企業業績は回復しても勤労者の実質賃金は増えず格差が広がる一方であることを実証している。つまり多くの国民が実感しているように、アベノミクス下で暮らしは一向に楽にならないのだ。それもそのはず勤労者の賃金を抑えることで得られた大企業の利益は、膨大な内部留保として溜め込まれているのだ。 アベノミクスを一言でいえば、異次元緩和で札を刷りまくり、円安を演出することで輸出大企業だけが儲かる仕組みであり、大企業以外は恩恵はないのだ。 もくじ
まえがき
第1章 低成長が続く日本経済
1 混迷する黒田=岩田日銀
2 停滞する日本経済
3 機能しない異次元緩和
4 日本だけの経済停滞
5 世界大恐慌の再検討
第2章 雇用は増加していない
1 実体経済、雇用、労働生産性の低迷
2 労働生産性のゼロ成長
第3章 デフレ脱却という神話
1 輸入インフレの終焉
3 誤った経済学は失敗を繰り返す
1 企業業績の急回復、それが問題だ
2 アメリカ経済の何が「回復」しているのか
3 実態なき「回復」
1 経済学の「裏の歴史」
2 経済の危機は経済学を進歩させる
参考文献
あとがき